課題 >> 10. 「ARCの三角形」 の記事を読んでください。

ARCの三角形

ARCの三角形のすべての点は、他のふたつの点に懸かっていますし、あらゆるふたつの点はひとつの点に懸かっています。 ひとつの点は他のふたつの点を断ち切ることなしには断ち切ることはできませんし、他のふたつを回復させなければ、ひとつの点を回復させることはできません。 肯定的に言えば、どの三角形の点も、他の点のどれかを回復させれば、回復できるのです。

親愛の情、現実性、コミュニケーションはARCの三角形を形成しており、各点が他のふたつの点に依存しています。 これらは理解を構成する要素です。

この三角形の相互関係は、「怒っている人と話をしようとしたことがありますか?」と尋ねればすぐに明らかになります。 たくさんの好意といくらかの同意に基づいていなければコミュニケーションは存在しません。 コミュニケーションと何らかの感情的な反応の基礎がなければ、現実性はありません。何らかの同意の基礎とコミュニケーションがなければ、親愛の情は生まれません。ですから、私たちはこれら3つの事柄を「三角形」と呼んでいるのです。 三角形に2つの角がない限り、3つ目の角は存在できません。 どの角であれ、この三角形の1つの角を望むのであれば、他の2つの角も含めなくてはなりません。

この三角形は正三角形ではありません。 親愛の情と現実性の重要性は、コミュニケーションに比べ、ずっと低くなります。 この三角形はコミュニケーションで始まり、そこから親愛の情と現実性が生まれると言ってもよいでしょう。

これら3つの存在の側面は、それぞれ他のふたつの点に依存しているので、これらのうちのひとつに影響するどのようなものも、他のふたつにも同様に影響を及ぼすことになるでしょう。コミュニケーションが封鎖され、結果として起こる現実性の低下を経験することなしに、親愛の情の逆転だけを経験するというのはかなり起こり難いことでしょう。 

恋人同士の口論を考えてみましょう。恋人の一方が相手に、ある特定の方法で親愛の情を示します。 この親愛の情は返されてしまうか、アクノレッジされないかのどちらかです。 その恋人は侮辱されたと感じ、コミュニケーションを打ち切ろうとします。 相手はコミュニケーションが途絶えたのを理解できないので、やはり侮辱されたと感じ、さらに荒々しくコミュニケーションを打ち切ります。 ふたりの間の同意していた領域は必然的に規模をせばめていきます。そして、彼らの関係の現実性は下がり始めます。 彼らが現実性においてもはや同意できなくなると、彼らの間の親愛の情に対する見込みは低くなり、螺旋(らせん)状に下がっていくでしょう。

この螺旋を逆転させる方法が3つあります。 ひとつは個人の必要性のレベルを上昇させることです。 もうひとつはこの恋人同士が同意するか、コミュニケーションを取らざるを得ないようにする、外部の何らかの働きに頼ることです。 3つ目はサイエントロジーのプロセシングを通してです。

サイエントロジーのプロセシングは、正確な手順による緻密で、徹底的に成文化された活動です。 それは非常に独特の形式による個人カウンセリングであり、個人が自分自身の存在を見たり、自分が何であり、どこにいるのかに直面する能力を向上させる手助けをします。

人はARCの低い状態にいる時もあります…

…しかし、高いARCを持った人からのコミュニケーションによって、その人のARCは急速に上がるでしょう。

螺旋状の降下を逆転させるこれらの3つの方法が利用されない限り、最終的にはこの恋人同士の関係において育てられた現実性すべてが消え去り、ふたりの現実性すべて、コミュニケーションを取る能力すべて、親愛の情の受容力すべてが傷付いてしまうでしょう。

幸いにも、螺旋はふたつの方向に働きます。 親愛の情のレベルを上げるものは、コミュニケーションを取る能力も向上させ、現実性に対する知覚も増加させます。

恋に落ちることは、コミュニケーションを取る能力の向上や、突然に向上した親愛の情による高まった現実性の感覚におけるいい例です。 もしそれがあなたに起こったことがあるなら、あなたは空気の芳(かぐわ)しい香り、しっかりとした根拠に基づく愛情、星たちは輝きを増し、突然、あなた自身を表現する新しい能力を手にしたようだったのを思い出すでしょう。

あなたがひとりきりで下降する螺旋状態にあり、電話が鳴るのを待っているだけという時に、友だちの声が聞こえたとしたら、コミュニケーションの中にある助けによって、下降する螺旋の速度が落ちるのを感じたことでしょう。 もしその友人が打ち解けやすく、あなたが送ろうとしているコミュニケーションを理解しているようであるなら、とりわけこれは真実となります。このようなことを経験したなら、あなたは恐らく、自分の周囲のものにより興味を持っていること(現実性)、また、自分の中にある親愛の情の高まりに、かなり気が付いていることでしょう。

何ヵ月間も外国に行っていた軍隊を乗せた輸送船がゆっくりとゴールデン・ゲート・ブリッジにさしかかっていました。 船がゆっくりと橋に近付くにしたがって、乗員たちはだんだん静かになり、最後には誰もしゃべらなくなります。 船首が橋を通過した時、突然、事前調整シグナルのように、船首に立っていたひとりの男が橋の下を通過している船中に響きわたるような歓声を発しました。 突然、全員が興奮して互いに話し始めます。 ほとんどお互いを知らない男たちも、あたかも兄弟であるかのように背中を叩き合います。 この男たちのアメリカに対する現実性は回復し、コミュニケーションと親愛の情が急上昇したのです!

親愛の情、現実性、コミュニケーションは、子供が学校に登校することから、家族関係、そして国家の統治まで、日々の生活の一部です。 しかし、これらの存在とそれらの適用に関する無知は同程度に蔓延しています。さもなければ、単に理解の欠如によって引き起こされるような騒乱や衝突、苦労を毎日ニュースで見たり聞いたりはしないでしょう。

とはいえ、これらの要素についての知識は、知識にすぎません。 これらを適用しなくてはなりません。 ではそれをどのように適用するのでしょう?

ARCを上げる方法
ARCを適用することは、基本的に親愛の情、現実性、コミュニケーションを高めることであり、その結果、互いの 理解を深めることです。 他の人に話しかけるにはどうしたらいいのでしょう?
あなたと他の人が同意できるようなものを見つけ出すことで、現実性を確立することがその方法です。
次に、相手に関して自分が好きになれるところがあることを知り、それによって、親愛の情のレベルをできるだけ高く保つようにします。
ARCの三角形の3つの角がすべて確立されれば、その人に話しかけることができるでしょう。 生命を構成する3つの要素(親愛の情、現実性、コミュニケーション)が存在して初めて、理解は可能になります。

すべての辺の長さが等しい三角形。

尻ごみしたり避けたりせずに何かに向かうこと。 直面する能力とは、実際に、楽にそこにいて、知覚することができる能力である。