課題 >> 11. 「オバート-モティベーター連鎖」 を読んでください。

オバート-モティベーター連鎖

オバート行為のメカニズムに関して、もうひとつの側面があります。 それは「オバート-モティベーター連鎖」と呼ばれ、それはさらに人間の行動についての多くのことを明らかにします。

すでに見てきた通り、「オバート」とは、グループの道徳律に違反すること、そしてさらに、人生のある部分に対して個人が起こす、攻撃的あるいは破壊的な行為と言えるでしょう。

「モティベーター」とは、その人が受ける、またはその人の人生を構成する要素が受ける、攻撃的、あるいは破壊的な行為のことです。

ある行為がオバートであるか、モティベーターであるかは、その行為をどちらの側に立って眺めるかというその視点によって決まります。

これが「モティベーター(動機)」と呼ばれる理由は、それがその人に仕返しを促す傾向にあるからです。つまり、これは新たなオバートに「動機を与える」のです。

人は、誰かあるいは何かに対して悪いことをすると、自分はそうするように「仕向けられた」に違いないと思い込みがちです。

人は、何か悪いことをされると、自分はそうされて然るべきことを何かしたに違いないと思いがちです。

上記の点は真実ですが、 この主題についての人々の行動と反応は、とても頻繁に歪められています。

人は、自分で自動車事故を起こしておきながら、自分は事故に遭ってしまったと思い込みます。

また、事故に遭ったにすぎないのに、自分が事故を引き起こしてしまったと思い込むこともあるかもしれません。

誰かが死んだと聞いたとたんに、その人から遠く離れているにもかかわらず、自分がその人を殺したに違いないと思い込んでしまう人たちもいます。

大都市の警察では、どの殺人事件にもそれぞれ、自分こそ犯人だと言って自白に来る人たちが必ずいるそうです。

オバート-モティベーター連鎖に陥ってしまう人が気違いである必要はありません。

オバート‐モティベーター連鎖は、いかなる作用に対してもそれに等しい反作用があるというニュートンの相互作用の法則に基づいており、その法則に一致しています。

相互作用の法則とは、赤と黄色のふたつのボールを紐(ひも)で吊るし、赤いボールを取って、黄色のボールに向けて放すと、黄色のボールは跳ね返ってから、赤のボールを打つというものです。

それがニュートンの相互作用の法則が作動しているということです。 落ちぶれて、完全に物質宇宙に従い始めている人々は、機能できる唯一の方法としてこの法則を使います。

復讐:「君は僕を殴ったな。僕は君を殴るぞ。」

国防:「我々に十分な原子爆弾があれば、当然、人々が我々に原子爆弾を投下するのを防ぐことができる。」

しかし、オバート-モティベーター連鎖には、ただのニュートンの相互作用の法則以上のものがあります。

ジョーがビルを殴ると、ジョーは今度はビルによって殴られるべきであると信じるようになります。 さらに重要なことには、ビルがジョーを殴っていなくても、ビルに殴られたことを証明するためにジョーは実際にソマティック(肉体的な苦痛、不快感)を得ることになるのです。 実際の状況にかかわらず、彼はこの法則を現実化します。 それで人々は常に、自分がいかにしてビルに殴られたのか、ビルに殴られたのか、ビルに殴られたのかを言って回りながら、正当化しているのです。

有害な行為とは、見方次第ではオバートにもモティベーターにもなります。 モティベーターはさらなるオバートを引き起こす傾向にあります(殴られた方のビルは、同じように殴り返すか復讐しようとするでしょう)。それゆえ、人が複数のオバートを犯してきた人生の領域では、その人はたくさんの困難に巻き込まれているのです。

たとえそれが起きていなかったとしても、反応的(非理性的)な低い水準にいる人間は、それが起こったと強く主張するのです。 そしてそれが、オバート-モティベーター連鎖です。

これは非常に知る価値のあるものです。

例えば、夫が毎日どのように自分を殴っているかと、ある妻が言っているのを聞いたとしたら、彼女の枕の下にはバットがあることでしょう。つまり、黄色い球が赤い球にぶつかったと彼女が言っている場合、赤い球が最初に黄色い球にぶつかったに違いない、ということに注目してください。

このメカニズムは、ある種の人間の行動を明らかにするのに大いに役立つものなのです。

その人が受ける、攻撃的あるいは破壊的な行為。 これが「モティベーター(動機)」と呼ばれる理由は、それがその人に仕返しを促す傾向にあるからである。つまり、これは新たなオバートに「動機を与える」のである。

「やましい心を抱くものに心休まる時はありません。」:

罪の意識を抱く人は不安のためによく眠れない。ウィリアム・シェークスピア(1564–1616年)による劇「ヘンリー四世」からの引用「頭に冠を載せる者に心休まる時はない」の変形。この引用は、王様のように大きな責任を持つ人は、絶えず不安であるために、よく眠ることができないという意味。

イギリスの科学者で数学者のアイザック・ニュートン卿(1642–1727年)によって定式化された運動の3つの法則のうち3番目についての言及。 作用と反作用の力(ふたつの物体の相互間でつくられるふたつの力)を扱う相互作用の法則:何かに力を加えれば、それと逆向きに同じ大きさの力が加わる。

「やましい心を抱くものに心休まる時はありません。」:

罪の意識を抱く人は不安のためによく眠れない。ウィリアム・シェークスピア(1564–1616年)による劇「ヘンリー四世」からの引用「頭に冠を載せる者に心休まる時はない」の変形。この引用は、王様のように大きな責任を持つ人は、絶えず不安であるために、よく眠ることができないという意味。

サイエントロジーで、身体上の感覚、病気、苦痛、不快感を表すのに用いられる言葉。 「ソマ」とは、ギリシャ語で「身体」を意味する。

「やましい心を抱くものに心休まる時はありません。」:

罪の意識を抱く人は不安のためによく眠れない。ウィリアム・シェークスピア(1564–1616年)による劇「ヘンリー四世」からの引用「頭に冠を載せる者に心休まる時はない」の変形。この引用は、王様のように大きな責任を持つ人は、絶えず不安であるために、よく眠ることができないという意味。